情報誌「パルティ」(旧「とちぎの女性」)やパルティダイアリー「ぱあぱす99」「ぱあぱす2000」に掲載されたキーワードに加筆・訂正しています
【アイデンティティー・クライシス】 identity crisis
アイデンティティとは、E.H.エリクソンによれば、自分が自分であること、その一貫性、独自性の実感であり、他の人間や集団とのあいだで期待されている 役割の遂行や情緒的コミュニケーションを通して得られる連帯感や安定感である。さらに、このような中でつちかわれる自分なりの価値観や肯定的な自己イメー ジを意味する。
青年期には自己の主体性や役割などに不安を感じ心理的に不安定な状態に陥ることがある。この状態をアイデンティティの危機(identity crisis)という。
近年では成人した男女にもそういった傾向が見られることがある。特に女性の場合、「母親」として生きてきたものの子供が成長し、その「役目」が終わってし まったとき、また「女とはこうあるべき」という観念の中で生きて、それが否定されたとき等に「今までの自分は何だったのか」という思いに陥ってしまう。こ のような状態もアイデンティティー・クライシスとしてとらえている。
(ぱあぱす2000)
【アサーティブネス・トレーニング】 assertiveness training
「積極的自己主張のための訓練」をいう。
積極的自己主張とは「必要な時に必要なだけ主張する」ことである。
一般に女性は社会的に弱い立場に置かれていたり、自己主張をせずに良い聞き手であることや、相手の意見を受けいれることを期待されて成長する。そのため、自分で行動や態度を決定しそれを主張することにためらいや罪悪感をもつことがある。
アサーティブネス・トレーニングでは、こういった女性の考え方を取り去り、人間関係の基本となるはっきりとした要望のしかたや断り方、批判の仕方、批判の受け方、感情表現の仕方、積極性、自尊心をもつなど、自立した生き方に必要な態度を学ぶ。
(ぱあぱす2000)
??家事、育児、地域活動など賃金や報酬が支払われない無償労働や活動をいいいます。
これらはシャドーワークともいわれ、「見えない労働」となっていて経済的には評価されていません。そして、この労働を担うのはほとんどが女性であり、それ が女性の労働全般への評価「女性は働いていない」ともなり、女性の経済力の弱さとなっています。
平成9年に経済企画庁が発表した無償労働の貨幣評価では専業主婦で年間約276万円となっています。
(ぱあぱす99)
力をつけることをいいます。個々の女性が政治・経済・社会・家庭等のあらゆる分野で力を持った存在となり、自分たちのことは自分たちで決め、行動できるようにしようとする概念のことです。
よりよい社会を目指して、一部の人やグループではなく草の根の女性たちがネットワークし連帯しての行動を指向するのが特徴です。
現在、特に女性にとって経済的自立と意思決定の場への参画がエンパワーメントの課題となっています。
1995年の第4回世界女性会議以降重要視されてきました。
(ぱあぱす99)
仕事と家庭の両立を支援するための育児・介護休業法。男女労働者は、子が1歳に達する前日まで、育児休業を取得することが出来る。しかし、妻が出産した男 性の育児休業を取った比率は、0.55%(1999年厚生労働省調査)と少ない。仕事上、経済的理由など(表1)から、「取得する希望はあるが、現実的に は難しい」(表2)となるようである。
「仕事優先」が望まれる現代社会において、父親の育児参加には様々な制約がある。このような「男性を含めた働き方の見直し」が求められ、父親の育児休業取 得率を10%まで引き上げる、子どもの誕生後父親にも最低5日間の休暇を与える、正社員のままで短時間勤務を可能にする、などの新たな対策案が厚生労働省 より提案された。
また、北欧の国々では育児休業期間のうち、父親しか取得できない日数を割り当てた「パパクオータ制」を採用している。ノルウェーでは、期間は4週間。この制度を活用する父親は、80%に上る。スウェーデンでは、60日間で、取得率は40%である。
「男の育児」には、企業・家庭などの理解が欠かせない。そのためには、社会全体の意識変革が必要である。
(情報誌「パルティ」Vol.98/2002年12月)
教科内容と直接関係のない日常的な習慣、教師の言葉や態度などを通して、無意識のうちに児童・生徒のジェンダー意識の形成に影響を与えていると言われる「隠れたカリキュラム」。
職場や家庭に比べ、家庭・教育の場は男女平等であると、多くの人が思っていますが、本当にそうでしょうか。
例えば、名前の点呼、整列、身体測定、運動会の徒競走等々、男子が先で女子が後というのが多くはないでしょうか。進路指導の際に女子には初めから文系を勧め、理系の資質を伸ばそうという指導をしないこともあるようです。
「隠れたカリキュラム」は保育園、幼稚園から高等教育機関にいたるまで存在し、その中で女子も男子も社会が期待する「女らしさ」「男らしさ」や性別役割をおのずと学びとっていくのです。
ここ数年来、男女混合名簿の導入、教科書の中に描かれた男女差の検証など、種々の試みがなされています。私たちは学校の中で行われていることにもっと敏感 になるべきです。また、教員養成課程のカリキュラムにジェンダーの視点を導入して、「隠れたカリキュラム」に潜む性差別を取り除いていくことが望まれま す。
(情報誌「とちぎの女性」vol.78/1997年12月)
パート、契約、派遣などの非正社員と、正社員の間の待遇を平等にすること。
2002年、非正社員は1,451万人と雇用者全体の約4人に1人を占めるに至った。とりわけ週35時間未満の短時間労働者は、1,200万人を超え雇用 者全体の5人に1人となり、その7割が女性である。続く不況の中、正社員のリストラが進み、企業はコストの低い非正社員の雇用を増やし、パートタイマーの 仕事内容は正社員並みになりつつある。しかし、多く
は補助労働力という位置づけで、賃金は正社員の6割強に過ぎず、社会保障制度への加入の制限、期限つき雇用、育児・介護休業等の休暇がとりづらい等、格差 は広がるばかりである。「どうしてこんな低い賃金でひどい不安定な働き方で正社員と同じことを要求されるのか?」という労働者側の不満の声が上がってい る。
世界の労働市場では、「同一価値労働、同一賃金」という考え方が採用されつつあり、均等待遇を保障しパートタイム労働を促進させることによってワークシェアリングに成功したオランダの例もある。
労働者が能力を発揮でき、多様な働き方を選択できるよう、職務を明確化し、同じ仕事に対して同じ賃金を支払うことや、社会保障や税制度においても「均等待遇」の実現が望まれている。
(情報誌「パルティ」Vol.101/2003年10月)
「グループリビング」とは、数人が独立した生活空間と個人の自主性を大切に、互いが役割を分担して暮らす新しい住まい方で、日本でも、老後を仲間と暮らす形として広がりつつある暮らし方です。
グループリビングの特徴は、次の5つがあげられます。
1. 住み方に対して同じ考えの人の集まりであること。
2. 各人が独立した生活空間を持っていること。
3. 居住者同士が交流できる空間があること。
4. 居住者が自主運営・自主管理すること。
5. 居住者同士の相互援助があること。
この新しい住まい方が芽生えた今日的背景には、少子高齢化、核家族化、女性の社会進出、そして多様化した生き方等があります。
暮らし方は建物の形態や運営者によって違ってきます。「一玄関個室型」は1つ屋根の下で暮らす形態で、仲間意識、共同生活意識が強くなります。一方「各玄関集合型」は個々の家族や世帯の独立性が高くなります。
運営者別に見ると「個人が家主」の場合は家主の個性が強く反映され、「入居者全員が運営者」は自主管理型です。また「企業」が管理運営者の場合は、ケア付 き賃貸、分譲マンションとなり多額の個人負担が必要となります。これからのグループリビングの形としては、複数のグループリビングが地域と結びつくコミュ ニティビレッジ型が期待されています。
グループリビングは入居者同士の交流や安心できる人間関係があり、孤独感を持たずに楽しく生活できる、そして、体力に合わせた役割分担が柔軟にできる暮ら し方です。そのため助け合い意識と共生の意識があることが重要です。しかし、いずれの場合であっても、自立した生き方がグループリビングの基本となりま す。
文責:平成14年度実践講座受講者グループ「グループリビングこの指とまれ!」
(情報誌「パルティ」Vol.99/2003年3月)
ケアラーとは、「世話(ケア)をする人」という意味。日本の社会には「男は仕事、女は家庭」という考え方がいまだに根強くあり、育児や介護などのケア役割 は、主に家庭で女性が担っている。また、育児・介護休業法(育児休業・介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)が制定され、男女とも に権利として休業を取得することができるとされているが、実際には男性の取得者は非常に少ない。
近年、少子高齢化を背景に、男女がともに社会参画すると同時に、育児・介護などの「ケア」役割も、社会の中で男女が共同して担うことが必要といわれている。さまざまな取り組みが進められるなか「ケアラーとしての男性」への期待は高まっている。
(情報誌「パルティ」Vol.94/2001年12月)
近年、日本における結婚は、平均初婚年齢と未婚率が上昇傾向にある。その変化の背景として、女性の高学歴化・職場進出・経済的自立志向の高まりの他に、結 婚に対する男女の意識のずれや、結婚後「男は仕事、女は仕事も家庭も」という女性側の不利益感があげられる。
これまで独身者は否定的に評価されてきたが、結婚生活に伴う男女の性別分業にとらわれた生活より、自立した自由なライフスタイルを選択する「シングル」も肯定的にとりあげられつつある。
また、結婚制度の枠にとらわれない男女の関係性を重視し、あえて婚姻を届け出ない「事実婚」を選択するカップルが増えているといわれる。夫婦別姓を続ける ために、やむなく事実婚を選ぶカップルもおり、夫婦別姓に向けた民法改正が求められているが、今国会でも改正は見送られた。もちろん同性同士の婚姻も認め られてない。
さらに、個々人の生活形態に合わせた「週末婚」や「別居婚」など、従来の結婚の枠にあてはまらない生き方も拡がっている。これらの晩婚・非婚化は出生率の 低下を招き、少子高齢化に一層の拍車をかけると危惧されており、「婚姻制度」に守られた家族のみを優遇する現在の制度から、多様なライフスタイルを認める 法や税制への改革が急がれている。
(情報誌「パルティ』Vol.96/2002年7月)
夫や同居の男性などからの暴力を受けた女性や売春強要などの暴力をうけた外国人女性のための緊急一時避難所や一時保護施設をいいます。
公的施設としては、母子寮や婦人(女性)相談所の一時保護施設がありますが、利用手続や入所期間等の点で利用が限られ、利用者は民間のシェルターに集まる 傾向にあります。しかし、まだまだその数も少なく、多くのシェルターでは運営費用に苦労しているのが現状です。
欧米に比べ日本の対応が遅れているのは、女性に対する夫やパートナーによる暴力への社会的認識が十分でないことの表れでしょう。女性に対する暴力の根絶には、男女の経済的社会的平等の実現が不可欠です。
(ぱあぱす99)
人間が生まれ持った生物学的な身体的な性差をセックスと呼ぶのに対し、人間が生活していく環境のなかでその時代の社会や文化、歴史のなかで作られてきた「男らしさ、女らしさ」に象徴される性差を「ジェンダー」といいます。
「男は男らしく強く」「女は女らしく優しく」などと生まれた時から男女それぞれに分けられ、日々要求され続け、男女それぞれのジェンダー意識がつくられて いき、私たちは無意識のうちに性別によって「男は仕事」「女は家庭」というように役割や生き方や職業、行動そして性格までを決めていることが多いのです。
性をめぐる固定的な先入観や思い込みを捨て、柔軟な男女観を持つことにより、より自分らしく生きることができるのではないでしょうか。
(ぱあぱす99)
正式には18歳未満の児童を対象にした「児童買春・児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律」と言います。
女性議員たちの功績によって、1999年5月成立し、11月に施行されました。
同法は、国内だけではなく国外での犯罪も対象となり、日本人旅行者の 児童買春やインターネットでの児童ポルノ画像などを発信する行為を処罰することができます。中高生との援助交際も対象となり、いずれも被害者の訴えを必要 としない非親告罪で懲役や罰金などが科せられます。これによって「金で性を買う大人」を初めて罰することができるようになりました。
同法は性風俗規制を目的とするのではなく、「性的虐待や搾取という人権侵害から児童を守る」ことを最大の理念としたのが特徴です。そして被害を受けた子どものケアについても十分考慮しなければなりません。
この法を生かす仕組みを作り、実効性のある体制を整え、日本の社会に人権意識が確立するよう望みます。
(情報誌「とちぎの女性」Vol.85/1999年9月)
1950年代、アメリカでベティ・フリーダンが“得体のしれない悩み”と表現したこの病理現象は、日本でも70年代後半から注目されるようになりました。
期待される性役割(妻・母親役)を生きているうちに、社会から置き去りにされてしまうという不安や不満が、身体の不調や虚脱感となって現れるものを言います。
今日では、こうした問題が家族に波及し、一層深刻化していると指摘さ れます。例えば、空しさを埋めるため子育てに執着したり、自分が果たせなかった夢を子どもに求めたりする母親のもとで、その期待に応えようと“良い子”を 演じる子どもが、“本当の自分”との溝を埋められず、摂食障害、家庭内暴力などに陥るケースです。
周囲の期待に押しつぶされて、“自分を生きる”ことが出来ないという不幸が再生産されてしまうのです。
夫との間に、対等な人間としての絆やコミュニケーションが失われていることが背景にあるといわれます。
(情報誌「とちぎの女性」Vol.82/1998年12月)
1950年代半ばから70年代初頭にかけて主婦をめぐって交わされた一連の論争。
第一次主婦論争は1955年、石垣綾子の「主婦という第二職業論」に端を発する。女性は主婦という第二職業に甘んじることなく、積極的に職場進出をするべきだと説いたが、これは当時の経済界の期待でもあった。
第二次主婦論争は1960年、磯野富士子の「婦人解放論の混迷」が契機。主婦が背負う無償の家事労働の経済的価値をめぐり、主に専門家の間で交わされた論争で、家事を愛情表現ではなく労働として論じたことに意義が認められる。
第三次主婦論争は1975年、武田京子の「主婦こそ解放された人間像」を契機とする。
今日では主婦を巡る状況はより多様化している。そして、パートタイム労働に従事する「兼業主婦」、地域活動に積極的にかかわる「活動専業主婦」など、経済的自立が困難な「主婦」の存在は、「主婦ジレンマ」を引き起こしている。
(ぱあぱす2000)
【女子差別撤廃条約】
Convenyion for Elimination of All Forms of Discrimination aginst Women
「女子に対するあらゆる形態の差別の撤廃に関する条約」の略。
1979年国連総会において採択されました。条約は、政治・経済・社会・文化・その他あらゆる分野における性差別の撤廃を目指し、性別役割分担の見直しを強く打ち出しています。
1980年コペンハーゲンで開かれた国際婦人の十年中間年世界会議で署名され、翌1981年発効。日本も署名しましたが、批准するためには条約の基準に達していない国内法の改正が必要でした。
日本は、1984年の国籍法改正、1985年の男女雇用機会均等法の制定、家庭科の男女共修化等の国内法を整備し、1985年に批准しています。
(ぱあぱす99)
女子差別撤廃条約条文へ
1997年、労働基準法が改正になり、女子保護規定が撤廃になりました。
男女雇用機会均等法の強化と共に、50年間続いた労働基準法の女子保護規定を撤廃するというもので、これまで、年間150時間以内に規制されていた女性の時間外労働と午後10時~午前5時の深夜労働禁止の規定が廃止されました。
この改正により、女子保護規定を理由に今まで女性が就労することがで きなかった分野の仕事にも門戸が開かれ、また残業規制によるハンディキャップも取り除かれるため「男性と平等に、思う存分力が発揮できる」と歓迎する声も ありました。その上、均等法の「募集・採用・配置・昇進の差別禁止規定」も追風となることでしょう。
しかしながら、この労働基準法の女子保護規定が制定された背景には、 「生む性」としての女性を保護するという目的があり、深夜に過剰な労働をすることによる女性への身体的影響を心配する医療関係者も少なくありません。ま た、家事・育児といった無償労働までも大きく担っている日本の女性たちにとっては、職場だけ男女平等を強いられても、逆に対応できない状況が出てくるはず です。
本当の男女雇用機会均等を達成するためには、男女共通の労働時間規制の実現が必要です。
(情報誌「とちぎの女性」Vol.76/1997年7月)
【女性性器切除(FGM)】 female genital mutilation
女性の外性器を切除する習慣をいいます。
貞操の証また男性への従属の証としての意味を持ち、切除法や社会的文化的意味で成人の通過儀礼である男性の「割礼」とは意味合いが違います。
中西部アフリカ、中東、アジアの一部地域また、ヨーロッパやアメリカのごく一部でもそれらの地域からの移民によって民族の伝統や宗教の儀式として密かに行 われていて、現在でも多くの少女が切除を受け、出血や感染症などで生命の危険にさらされています。
第4回世界女性会議(1995年)で当事国の女性たちが「女性の健康破壊、女性への暴力」として問題提起し、行動綱領でも少女の人権は重要課題として採択されました。
しかし、人権の概念と地域の宗教、伝統との妥協点が見い出せないまま今も密かに続いてます。
(ぱあぱす99)
最近よく耳にする「スロー○○」という言葉。ファーストフードに対抗して、1980年代にイタリアで起こった「スローフード運動」という食生活を見直そ うとする動きが世界中に広まる中で、食生活のみならずスローなライフスタイルを提案する新語が次々と誕生している。
さて、そのひとつ、「スローワーク」という言葉は、ひきこもりの若者の就労応援を主な活動とする、NPO法人ニュースタート事務局代表二神能基さんの造 語である。二神さんは、ひきこもりの若者のお年寄りに対するゆっくりとした介助が好評だったことから、「急がない、待てる、あせらない、結果第一ではな い」といった、今の日本社会ではマイナスとされる特性が、プラスの「能力」として機能するということに気づいた。そこで「スローな能力がプラスになる働き 方や仕事」を「スローワーク」と名づけた。
こうして登場した「スローワーク」という言葉は、「速さ」や「効率」を優先し、同質化を求め、また「個性」・「情」・「伝統」などは無駄なものとして排 除されてきたこれまでの働き方を見直し、人それぞれの価値観や能力、事情に合わせたペースで「自分にふさわしい働き方をしよう」というワークスタイルの提 案として使われるようになってきた。
家庭と両立できる短時間労働に切り替える、あくせく働かず所得が少なくても納得のいく仕事をする、などの心の豊かな自分らしい働き方も「スローワーク」といえるのではないだろうか。
(情報誌「パルティ」Vol.100/2003年7月)
おもに体外受精などの不妊治療や胎児診断などの医療技術をいう。
不妊治療には、排卵期に精液を子宮内に注入する人工授精、卵子を取り出し体外で精子と受精させその受精卵等を体内に戻す体外受精、精子を卵細胞質内に注入 する顕微授精、第三者に妊娠・出産を依頼する代理出産がある。第三者からの精子や卵子の提供による授精もある。日本にも精子バンクができたり、世界的には 卵バンクや代理母斡旋など身体のパーツ化と生殖の商品化が行われ、クローン技術への応用の研究も行われている。このような高度な生殖技術の発達による社会 変化を生殖革命という。
この生殖革命は不妊のカップルに朗報をもたらした一方で、終わりの無い治療の継続や高い治療費、「子どもができないなら不妊治療をするのが当然」という価 値観を広め、そのために苦しむ女性も多い。検査や治療の苦痛、ホルモン剤による副作用、流産など女性の身体への負担や精神的ストレスも大きい。実に28万 人が不妊治療を受けている実態(99年調査)をふまえ、今年7月、厚生労働省は施術回数などの具体的基準を示し、効果の無い治療の繰り返しに歯止めをかけ た。
「女は子どもを産んで一人前」という社会通念のために「産めない・産まない」ことへの社会的容認度はまだまだ低いのが現状であるが、女性の生殖に関する自己決定権は最も尊重されるべきである。(情報誌「パルティ」Vol.97/2002年9月)
「女らしさ」(受動的 情緒的)「男らしさ」(積極的 合理的)の規定は、生物学的性差に基づくとされてきたが、文化人類学者M.ミードは、それが文化、社会、時代によって異なることを明らかにした。これは工業化、都市化による公、私領域の二分化によってもたらされた近代化の産物である。
なかでも一般的で伝統的な性役割は、女は「家事と子育て」男は「稼ぎ手」という家庭内の性役割である。
家庭内の性別役割分業は、職場や地域社会にも拡大しており、女性は男性を補佐し、世話する役割を担ってきた。
1970年代以降の女性の運動は、男女の不平等の原因は性役割の固定化にあるとして、その撤廃を最優先の課題としてきた。そして教育における性差別の撤廃、職場での機会均等、家庭における家事の共同責任が唱えられている。
(ぱあぱす2000)
【セクシュアルハラスメント】 sexual harassment
一般的には雇用の場における性的いやがらせをいいます。
雇用の場の力関係を利用して性行為を強要したり、相手の意に反して体に触ったりの性的ないやがらせをする「代償型」と、人目に触れる所にわいせつな写真を 貼ったり、周りに聞こえるようわいせつな話をすることによって職場環境を不快にする「環境型」の2つのタイプがあります。セクシャルハラスメントは個人の 問題ではなく、性差別の現れです。
雇用の場だけでなく、力関係の強弱で学校や病院、福祉施設などで起こるセクシャルハラスメントも深刻な問題です。
(ぱあぱす99)
セクシュアルハラスメントは、その対象となった女性労働者の個人としての尊厳を不当に傷つけ、能力発揮を妨げるとともに、企業にとっても職場秩序や業務の遂行を阻害し、社会的評価に影響を与える問題であり、社会的に許されない行為であることは言うまでもありません。
男女雇用機会均等法第21条において職場におけるセクシュアルハラスメントの防止のために事業主は雇用管理上必要な配慮をしなければならないと規定されており、事業主が配慮すべき事項については、厚生労働大臣の指針において定められています。
(栃木労働局雇用均等室「職場のセクシュアルハラスメントを起こさないために」より)
セックスが性交そのものや生物学的な性の意味で用いられるのに対しセクシュアリティは人間関係における社会的、文化的、心理的側面を含めたより広範な性的 なもの、性欲、性意識などといった性に関する現象や行動や傾向などすべてを含んだものを指します。
これまで、セクシュアリティの概念は性に関する「本能的なもの」とされがちでしたが、ジェンダー研究が進むとともに社会的・文化的に構築される側面が大きいことが認識されてきています。
セクシュアルハラスメント・売買春・ポルノグラフィなど、女性の人権とセクシュアリティに深く関わる問題も数多く指摘され、今後様々な男女の関係を考えるうえでセクシュアリティへの着目が重要性を増すでしょう。
(ぱあぱす99)
【選択的夫婦別姓】 separate surnames for married couples
現行民法750条では、夫婦が共通の氏(姓)をもたなければならないと規定している。法律は男女に中立的であるが、現実には結婚した夫婦の97%は女性が その姓を変更しており、そのことは、姓の変更に伴う自己喪失感、「家」に嫁いだ嫁としての重圧、働く女性にとっての不都合・不利益など、女性側に負担を強 いてきた。
そのために、結婚時に夫婦の姓を共通の姓にするか別姓にするかを選択できる選択的夫婦別姓制度の導入を含めた民法改正案は、1996年法制審議会により法 相に答申された。しかし国会上程にはいたらず、現在は超党派での議員立法成立をめざしている。法制審議会案と議員立法案の相違は、子どもの姓の決定時期 を、結婚時から出産時に変更したことである。
法律婚をした夫婦がどの姓を名乗るかを自己決定できることは、氏名権の保障である。また、女子差別撤廃条約16条には、夫及び妻の同一の個人的権利として姓を選択する権利を規定している。
働く女性の増加、勤続年数の長期化、姓の連続性を求める意識の高まりの中で、選択肢を増やすことが問われている。
(ぱあぱす2000)
2001年5月に実施された国の世論調査では、制度導入に賛成の人が、反対の人を上回った。多様な生き方を認める選択肢を増やすことが問われるなか、民法改正への動きが注目されている。
(情報誌「パルティ」Vol.93一部/2001年9月)
給与所得者のうち厚生年金や共済組合に加入している人の被扶養配偶者をいう。そのほとんどが女性で「専業主婦」や「年収130万円未満のパートタイマー」である。
これらの人々は、保険料の負担が免除されているが、基礎年金の受給資格がある。その財源は、夫が2人分を支払っているのではなく、共働き世帯や単身世帯を 含む第2号被保険者の拠出金と国庫金でまかなわれているため、不公平との批判が強い。また、同じく収入のない「20歳以上の学生」や「自営業の妻」は保険 料の負担が義務づけられていることから、専業主婦を優遇している年金制度の見直しが求められており、厚生労働省の検討会でも議論が続いている。
(情報誌「パルティ」Vol.92/2001年7月)
人の行動や態度に対して、その人の属性(性別や人種等)や社会的地位によって、社会が異なる基準で異なった評価をすることをいいます。
女性と男性では適用される「基準」が違っており、女性の行動範囲や自己実現の機会を制限しているという問題が起きています。
例えば、職場などで同じように働いても男性のほうの評価が高かったり、男性の性関係には許容的でも女性には厳しい態度を示すなどが見られます。こういったことはマスコミの報道や離婚の調停の場にも表れます。
(ぱあぱす99)
【男女共同参画社会】 gender-equal society
国の新国内行動計画に盛り込まれた理念で、男女が、社会の対等な構成員として、自らの意志によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保さ れ、もって男女が均等に、政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会をいいます。
従来、男女平等社会の実現を目指していたものを、もっと積極的に女性も企画の段階から参加していくという意味を強調し、男女共同参画社会という理念を打ち出したものです。
この男女共同参画社会の形成を促進するための総合的枠組みづくりのため、『男女共同参画社会基本法』が制定され、99年6月23日に公布・施行されました。
(ぱあぱす99)
男女共同参画社会とは「男女が、社会の対等な構成員として、自らの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、もって男女が均 等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、共に責任を担うべき社会。」と男女共同参画社会基本法の第2条に定義されている。 男女が、互いにその人権を尊重しつつ責任も分かち合い、性別にかかわりなく、その個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会の実現は、緊要 な課題となっている。
日本では、1975年の国際婦人年を契機に総理府に婦人問題企画推進本部が設置され、85年に女子差別撤廃条約を批准するなど、「女性問題の解決・女性の 地位向上」に取り組んできた。男女雇用機会均等法や育児休業法など男女平等のための法整備が進む一方、男性の長時間労働や家庭参画など、男性側のジェン ダー問題の解決も必要となってきた。99年に男女共同参画社会基本法が施行され、「男女」とも自分らしく生きられる社会が求められている。誰もが「生きづ らさ」を感じない社会が、真の男女共同参画社会といえるのではないだろうか。
(情報誌「パルティ」Vol.104/2004年7月)
年収103万円は非課税限度額でこれを超えると本人には所得税が掛かり、夫の方も配偶者控除が受けられなくなる。この結果、夫の給与収入が減ることがあるために、妻は収入が103万円を超えないように仕事を調整することになる。
また130万円を超えると年金や社会保険料を負担しなくてはならない、これを避けるための「130万円の壁」もあるといわれる。
企業は保険料を負担せずにすむ低賃金の女性を雇用し、このことは日本の女性の低賃金を招いている。就業している女性が専業主婦の数を超えた今、政策的な女性の就業抑制が得策なのかどうかは、社会全体で考え直すことが必要であろう。
また、税制は個人を基本単位としているが、配偶者控除、配偶者特別控除などを通じて制度が世帯単位に修正されており、性別役割分担を助長し、女性の社会進出を阻害することが懸念されている。
(ぱあぱす2000)
2002年の税制調査会で、配偶者特別控除の原則廃止の方針が決まったが、育児支援を整え、再就職支援など女性が働きやすい環境づくりも必要である。
親に寄生(パラサイト)する独身者という意味。
これを造語した山田昌弘東京学芸大助教授著「パラサイト・シングルの時代」によると、学校を卒業後に親の家に同居し、基礎的な生活条件(住居費、食費、光 熱費)を依存して、親が食事を用意すること等を当然と思い、収入のほとんどを買い物やレジャーなど自分のために使う若者が増えているという。その数は、推 定で1千万人いるとされ、不況の中消費を支える一方で、未婚・晩婚を助長し、少子化の一因になっている。(情報誌「パルティ」Vol.88/2000年7月)
女性には自分の健康や性、特に子どもを生む・生まないとか生む時期などについて自己選択や自己決定の権利がある(※)と提唱されています。低用量経口避妊 薬「ピル」は、女性主導の確実な避妊方法として、先進諸国では以前から使用されており、日本でも、90年に認可申請が出されて、99年の9月やっと発売されるようになりました。今まで中絶のリスクを負っていた女性には朗報と言えましょう。
しかし、ピルは合成ホルモンで作られているので、使い続けた場合の健 康への影響や、内分泌攪乱物質(環境ホルモン)ではないかとの懸念もあります。また、コンドームを使わなくなると、エイズなど性感染症の広がりが心配され ます。男性の協力を必要としない避妊方法なので男性が避妊に無責任になったり、子どもを持つ・持たないの決定権が女性の側に一方的に偏っていいのかという 問題もあります。
選択肢がひとつ増えたということを男女が共に自覚した上で、自分たちにあった避妊方法を選ぶようにしたいものです。
(※)リプロダクティブ・ヘルス/ライツと言い、1994年の国際人口開発会議で提唱され、95年第4回北京女性会議でも確認された。
(情報誌「とちぎの女性」Vol.86/1999年12月)
【フェミニストカウンセリング】 feminist counseling
伝統的なカウンセリングや心理療法に代わるものとして、第二波フェミニズムとともにアメリカで始まったフェミニズムの視点に立つカウンセリング方法。
主に女性を対象に女性が行うもので、それまでの心理学や精神医学の分野では、女性の心の問題が十分に理解されていなかったことを踏まえ、女性が抱える心理的な問題の背景にあるものを考えながら行うカウンセリング、セラピーをいう。
女性が抱える問題の背景には、社会が要求する女性役割への適応の問題、性的虐待や暴力、結婚生活における男性優位の力関係など社会的問題があると認識する ことからはじまる。相談者が自発的に性役割から自己を解放し、自分を尊重しながら生きることを助け支えることに重きが置かれる。
(ぱあぱす2000)
日本では、1980年、河野貴代美さんにより、初のフェミニスト・セラピー「なかま」が開設された。2001年には、全国30ヶ所でフェミニストカウンセラーが開業しており、日本フェミニストカウンセリング学会が教育訓練や資格の認定をしている。
女性解放と訳すのが一般的です。
女性であるというだけで被っている社会的不公平を是正することを基本にする社会思想です。
近代以降の欧米を中心としたフェミニズム運動は大きく2期に分けられています。
(第一波フェミニズム〕19世紀半ばから20世紀初頭にかけて、主に男性と平等の市民権を求める運動、制度的な男女平等を目指しました。女性参政権獲得運動に代表されます。
(第二波フェミニズム〕1960年代後半から70年代初頭、世界各地で議論と運動が展開されました。制度的な平等は達成しても、依然として家庭や職場における差別は残っており、それからの解放と意識の改革を目指す思想、運動となっていきました。
(ぱあぱす99)
【ポジティブ・アクション(アファーマティブ・アクション)】
positive action / affirmative action
女性や少数民族が受けてきた差別や不利益をなくすために特別に機会を提供する措置をポジティブ・アクション(アファーマティブ・アクション)といいます。 男女平等法のような法律で機会の均等を保証していても、就学・雇用・待遇などにおいて、結果の平等がなければ、十分とはいえないのです。
そこで、具体的な措置の一つにクォータ制(割り当て制)があります。ノルウェーでは立法化されていて、「国の政策決定に関わる委員会、審議会などの委員はどちらの性も以上でなければならない」と定められています。
日本では、「男女共同参画社会基本法」で『男女間の格差を改善するため必要な範囲内において、男女のいずれか一方に対し、当該機会を積極的に提供すること(積極的改善措置)』と記しています。この法が99年6月に制定されたことにより、実質的平等の実現に向かって重要な足がかりが出来たと言えるのではないでしょうか。
(情報誌「とちぎの女性」Vol.84/1999年7月)
女性は本能的に自分の産んだ子どもはかわいいと思って育てていくものだから、女性が母親として献身的に育児をするのは自然であり当然であるという考え方をいいます。
フランスのエリザベート・バタンテールは母親の子どもに対する態度を歴史的に検証して母性本能といわれるものは「本能」ではなく「神話」であったことを明 らかにしました。すべての女性は妊娠・出産・授乳の機能を持ち、母性本能を持っているという考え方は、子を産まなかったり産めなかったり、育児にストレス を感じたりというそれらに当てはまらない女性に対する差別や蔑視となったりして現れています。
女性自身が性別役割分業意識から家庭で家事育児などに専念し母と子が密着したり、子どものために自分を犠牲にしたりと母性神話を内面化してこれに縛られていることが多いようです。
(ぱあぱす99)
リテラシーは読み書き能力と訳されますが、メディアリテラシーとは、メディア内容を読み解き活用する能力とメディアを利用し表現・発信する能力をいいます。
メディアで働く人は今でこそ女性も増えてはいますが、まだまだ圧倒的に男性が多い状況です。そのため、その発信する情報も男性の論理・視点になりがちなのでジェンダーの視点でのメディアリテラシー教育が重要になってきます。
メディアリテラシーの基本は、メディアの伝えている内容が「ありのままの現実」ではなく、社会的につくられたものであることに気付くことにあります。従っ て、その背後にある「伝えられない現実」を見極める力をつけることがメディアリテラシー教育といえます。
(ぱあぱす99)
性と生殖に関する健康・権利と訳される。1994年のカイロ国際人口開発会議において提唱され、今日女性の重要な人権のひとつとして認識されている。 その中心課題となっているのは「すべての人々は身体的・精神的・社会的に良好な状態で、安全で満足な性生活を営み、子供を産むか産まないか、産むならばいつ、何人産むかを決める自由と権利を持つ」ということである。 これは、妊娠・出産に限らず、月経・人工妊娠中絶・避妊および家族計画・不妊・思春期・更年期・性暴力(セクハラ・ドメスティックバイオレンスなど)・性 感染症・HIV/エイズ・売買春などについても幅広く含まれており、生涯を通じた女性のからだと性に関する自己決定権を尊重する考え方である。 (情報誌「パルティ」Vol.89/2000年9月) 【ワーカーズ・コレクティブ】 workers collective 働こうとする人々が自分たちで出資し、雇う・雇われるの関係でなく、それぞれが対等の関係で自主運営する市民の事業体のことで労働者生産共同組合ともい う。利益をあげることを否定しないが、営利を第一の目的としない点でNPO(非営利組織=Non Profit Organization)と共通する面もある。 ワークシェアリングとは、一人あたりの労働時間を短縮し、一定の労働量をより多くの労働者で分かち合うことである。 DINKS=Double Income No Kids/ DEWKS=Double Employed with Kids DINKS(ディンクス)とは、共働きで子どものいない夫婦のことである。結婚後も夫婦それぞれの仕事を持ち、意識的に子どもを持たないことで経済的、時 間的にゆとりのある生活を営もうとするライフスタイル。しかし、子どもを持つことにより女性の側に負担がかかり、仕事と育児の両立が困難なためにデ DINKSを選択せざるをえないケースも少なくない。 【DV(ドメスティック・バイオレンス)】 domestic violence 配偶者からの暴力。夫や恋人からの女性への暴力をいいます。 DV防止法は「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律」の通称で、平成13年10月に施行された。配偶者から受ける、主に「身体的暴力」に対して適用される。 国連開発計画(UNDP)が刊行している報告書では、「開発」を国家のGNPや工業化度にとどまらず、平均余命や識字率(教育達成度)、経済力(購買力平 価による一人あたりの実質収入)など、個々の人々がどこまで人間の可能性を開花させて生活しているかを数量化して、「人間開発指数(HDI)」として打ち 出しました。 日本の年齢階級別女性の労働力率(15歳以上の女性労働人口比率を年齢階級別にグラフ化したもの)を見ると、30代前半を谷とし、20~24歳と45~49歳が山になる、二こぶラクダの背のような形になる。これをM字型曲線と言う。 Non Profit Organizationの略語で、「民間非営利組織(団体)」と訳される。行政や企業に属さず、お金儲けを目的としないで、自発的、継続的に社会的な責任を持って活動を行う市民 組織である。NPO活動は、高齢者介護サービス、子育て支援、災害復旧ボランティア、中高年者や主婦などの起業人材支援、リサイクル普及、名所・旧跡の保 存美化、外国人研修生への日本語教育など様々であり、私たちの社会のいたるところに広がっている。 【SOHO】SOHO=Small Office Home Office 文字通りには事務所の形態を示すが、むしろ自宅や小さな事務所を拠点に、パソコンやインターネットなどを使ってビジネスを展開する情報化時代の新しい働き方ととらえられている。日本では1990年代の後半から使われだした。 |